土笛

近所の民芸品店で鳥の小物を買った。「笛?」と尋ねると、店の主人は「オカリナ」と答える。

サキソフォンを吹いていたことがあるので、笛ならばとやってみたが音は出ない。ひゅうといいながら空気が抜けていくだけだ。穴はただの飾りかもしれなかった。

主人の口からは「ペルー」という言葉も出てきた。たしかオカリナの由来はイタリアあたりで、「鵞鳥のヒナ」の意味ではなかったか。頭頂部の尖ったかたちからすると、さしづめこれはコンドルのヒナ?

たいていの笛は動物の声を真似たものに違いない。だから強く吹いてもろくな音はしないのだろう。コツはおそらく、やさしくそっと吹くことだ。

まあ、風の歌ということにすれば、「ひゅう」も悪くはないけれど。

土笛

黒インク・ペン 2002年
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 (C)Mitsuru Iwasaki

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